服のデザイン
yocchiで展開しているブランドは現在2つあります。
大人の女性をターゲットとした「yocchi」
少女をターゲットとした「millekappi」
どちらもホームソーイングの洋服を想定したデザインに仕上げています。
デザイナーはどちらも私ですが、
ただ自分の好きな服をデザインしているのではありません。
デザイナーとして「yocchi」に合う服を「millekappi」に合う服を
それぞれにディレクションしてご提案しています。
デザインは「誰か」に「喜んでもらう」ためにあるものだと思い
いつも仕事をしています。
使うための「誰か」
買う「誰か」
売る「誰か」
その誰かが
「使いやすかった」
「買って良かった」
そう思って満足してもらえるとき
デザインは生まれてきた意味を持つのではないかと思っています。
「良かった」と思う理由はたくさんあり
「可愛い」
「着心地がいい」
「機能的」かもしれないし
「便利だった」
「助かった」
「売れた」かもしれません。
それはどんなアイテムをデザインしているかによって変わるでしょうし、
誰がターゲットかによっても、何を目指すかによっても
目指すべき最終点は違ってくるものだと思います。
ただ忘れたくないのは、服は芸術品ではないということ。
着て初めて「服」
コレクションのようなアートのためのデザインと、
実用的なものの目指すデザインは目的も違ってきます。
目的を加味して、ブランドのフィルターを通すこと。
それは自分のためではなく、必要としてくれている人のために行うこと。
自分が好きな服を作って着るのであれば、自由に楽しめばいいのですが、
「誰か」に「喜んでもらう」ことを目的とするならば、
同じデザインソースでも最終形態は変わってくるのではないかと思っています。
yocchiとmillekappiではそれぞれミューズが違います。
それぞれの皆さんが「作って良かった」と思ってもらえるもの。
「使って嬉しかった」と感じてもらえるもの。
服のデザインはただ絵に描いた見た目の部分だけではなく、
機能面やシルエット、生地や色、
どんな場面の誰がどう着るのかも関係してきます。
全てを含んで「デザイン」
喜んでもらえる姿を想像してデザインしています。
こだわってる点
服のデザインは「シルエット」
見た目のデコレーションはもちろんですが、大きなシルエットが
まずはデザインだと思います。
それを構築できる生地を選ぶこともとても大切です。
パターンでは数ミリ単位の寸法やラインにこだわり
何度も試作を繰り返しています。
各ジャンルの長年のプロの方にご協力いただき、具現化しています。
「何となく可愛い気がする」というのは最高の褒め言葉です。
「ここが可愛い」というのももちろん嬉しいのですが、
「何となく」は目に見えない多くのこだわりが織り成す仕上がりだからです。
デザインは細部に宿る…とはよく聞きますが、
細かな点へのこだわりが「ありそうでなかった」と「馴染むのに新しいもの」
そんな風に側に居られるものになるのではないかと考えています。
市販の服のような仕上がりを目指し、達成感を感じられるものでありたい。
そのためには「縫いやすい」「具現化しやすい」というのも大切なポイントだと
考えています。
色々なアイテムと合わせやすい汎用性のあるデザインをベースに
ハンドメイドだからこそできるアレンジをたくさん楽しめるデザインであること。
着ていて嬉しい気持ちになるような、スタイルよく見えるシルエットであること。
難しい仕立てじゃなくても「簡単に素敵なものは作れる」
お気に入りが見つかったら、生地を変えてアレンジして何度でも
作れるのもハンドメイドの嬉しいところ、楽しいところだと思うからです。